CCDOPS(SBIG社製CCDカメラ標準制御ソフト)機能・クローズアップ
「セルフガイド
 → CCDOPS・Ver5.47Jソフト機能一覧取り説54ページに掲載



セルフガイド(Self Guide)とは、、、
「オートガイド」「撮影」を一台のCCDカメラ内で行なう事のできる「SBIG社が特許を有する」特殊撮影法でオフアキシスガイディングが可能。
これにより、ガイド鏡筒が不要で撮影システムの効率的な減量を達成でき、しかも同一視野内での撮影/ガイディングが可能となる為に「タワミ」
や「アソビ」のない常に安定した撮影結果が期待出来ます。小口径でF値の明るいアポクロマート光学系から、大口径/長焦点のカセグレン光学系
更に、お近くの「公共天文台」などの「
大口径・長焦点」光学系まで、ありとあらゆる望遠鏡でこのセルフガイド撮影が本領を発揮します!


対応機種: 

ST-7/8/9/10/2000/4000の各「ダブルCCD素子」搭載機種。
ST-Lシリーズ(全般)・ST-Xシリーズ(全般)機種。
その他の機種は対応不可。

必要パーツ: 


準備が必要なもの: 

各種CCDカメラのセットアップ(パソコンへの通信確立、温度設定など撮影準備のすべて)・キャリブレーション・オートガイド用ケーブルの接続(→動作確認方法はこちら)・望遠鏡のセットアップ(全般)などなど、本番撮影の準備全般。



〜 まずはCCDカメラ本体の取付け角度(方向)をご確認下さい 〜




※写真はST-4000XCMの様子。





上記はCCDカメラを正しい角度に取付けた場合の様子です。カメラの機種に関わらず、要は「CCD素子の配置に対して」直角度(90度単位の配置)の方向になるようにCCDカメラを取付けます。具体的には、制御ソフト内の「フォーカスコマンド」等を利用して、各矢印方向のモーターを実際に駆動させ、モニター上に写し出される対象がそれぞれの方向に平行に移動してゆく状態までCCDカメラ本体の取付け角度を調整します。
より高精度なセルフガイドの為には
必須の調整項目です。より精度の高いセッティングを心掛けてみて下さい。




それでは実際の撮影方法について触れてゆきましょう!


↓ 通信確立後、以下のコマンドを実行します ↓



↓ 次に以下のパラメータを設定します ↓



露出時間: 
メインCCD素子で撮影する「露出時間」。単位は「秒」です。
トラッキング時間: 
サブCCD素子(ガイド)でのシャッタースピード。ガイド星の検出に使用。
修正赤緯量: 
ガイド星の「赤緯度値」を入力。
画像サイズ: 
メインCCD素子のどれだけのエリアを使用して撮影するかを指定。
ガイド目標: 
ガイド星の中心(輝度の最も高いピクセル)を基準にガイディングを進行。

↓ 「OK」をクリックすると ↓



解説

「サブCCD素子(ガイド用)」での「ダークフレーム」を撮影します。続いて「ライトフレーム」を撮影、「自動的に減算処理」が行なわれた画像が下記のように表示されます。




解説

次にその画像内に写る適当な恒星を「ガイド星」としてマウスで指定選択します。指定が終わりましたら「再開」ボタンをクリックします。




解説

そして上記のようにガイド星を写すダイアログボックスがズームアップされ、上記にて選択したガイド星のガイド状況が確認できます。この状態ではまだ「メインCCD素子」での撮影は始まっていません。これはガイド状況がある程度「安定する」までを確認するための配慮で、ガイド状況がが安定してきた時点を見測らってから「開始」ボタンをクリックします。




解説

すると上記の様に、ここではじめて「メインCCD素子」での露出が開始され、以後「ガイディング」を継続しながら「メインCCD素子での露光時間」が終了するまでコマンドが実行されます。


修正強度: 

ガイディングのズレをどの程度までガイド修正するかを指定します。この数字を高く設定する程、微細なズレも修正します。いわゆる程度係数。
詳しくは
「CCDOPS Ver5.47J」機能一覧取扱い説明書の60ページの同パラメータの解説をご覧下さい。

グラフスケール: 

上記「トラッキングエラーグラフ」のグラフスケールを調整します。入力数値が表示グラフの最大のズレ量となり、入力数値を低く設定するとより小さなズレを細かく表示させる事が可能です。※ガイド精度には無関係です。





解説

セルフガイディングの経過のなか、無事にガイディングが継続され撮影が完了しました。後はこの画像を保存するだけです。
 なお、「ダークフレーム処理」の方法につきましては、こちらをご参照下さい。



セルフガイド撮影での作例(M27:合計75分)


撮影データ(M57)
 撮影システム  鏡筒:弊社製32cmF4.5ニュートン反射/ 架台:弊社製ヘラクレス赤道儀(SS2000仕様)
 使用CCDカメラモデル  SBIG製「ST-8XE・NABG」(現行機種はこちら)+CFW-8A(現行機種はこちら
 露出時間(など)  合計75分(LRGB撮影)L:5分 x12枚・RGB:各5分 x10枚をコンポジット。
 撮影場所/撮影者  京都府相楽郡木津町/A.T様(素晴らしいこの作品にこの場で心より深く御礼申し上げます!)
 備考(メモ)
「モノクロCCDカメラ」でカラー合成用画像をセルフガイド撮影にて取得する場合には、各フィルターでの撮影をそれぞれで撮影枚数分行ない、カラー合成して完成となります。


コマンドアクセス:
「CCDOPSソフトウエア(Ver5.47J)」「トラック&アキュミレート」「セルフガイド」
コマンドの詳細:
「CCDOPS Ver5.47J」機能一覧取扱い説明書の「54ページ」に各パラメータについての詳細解説がございます。


以上にて「セルフガイド」の解説は終了です。SBIG社ならではの「特殊コマンド」であなたの冷却CCD天文ライフをご満喫下さい!




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SBIGJapan(国際光器/株式会社マゼラン)



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