CCDOPS(SBIG社製CCDカメラ標準制御ソフト)機能・クローズアップ
「ダークフレーム処理」コマンド → CCDOPS・Ver5.47Jソフト機能一覧取り説30ページに掲載



ダークフレーム(Dark Subtract)処理とは、、、
冷却CCDカメラに限らず、デジタルカメラなどのいわゆる「デジタル撮影機器」において、ほぼ必ず発生してしまうものが「ダークノイズ」と呼ばれるもので、これらは一定の再現性があり、後に「減算処理」で確実に取り除く事が可能です。そこで必要となるものが「ダークフレーム処理」と言うもので「ダークノイズを含む天体画像(→ライトフレームと呼ばれます)」から、その「ダークノイズのみを含んだ画像(→ダークフレームと呼ばれます)」を引き算するというものです。

引き算処理自体は大変容易で、以下のようにコマンドを実行するだけで処理を完了する事が可能です。
特に高感度/高階調の冷却CCDカメラには必須の画像処理です。

 それでは、その方法をご覧下さい。


対応機種: 

SBIG社製冷却CCDカメラで撮影され、CCDOPSソフトウエアで展開出来る画像の全て。

必要パーツ: 


準備が必要なもの: 

上記にて取得された画像を同上ソフトウエアで展開。



それでは実際の操作について触れてゆきましょう!


↓ 画像を開きます ↓


↑ ライトフレーム(天体対象の信号ダークノイズ成分他を含んだもの) 

解説

上記は「ダークフレーム」を減算していない、いわゆる「生画像」の「ライトフレーム」。上記例の画像ではより細かな白い点が無数に確認できますが、露出時間や撮影対象等により、実際にはもっと視覚的にダークノイズが目立つ場合もあります。


↓ そして、いよいよ処理開始です ↓



解説

上記の通りにコマンドを実行します。(「ユーティリティ」→「ダークフレーム処理」)


↓ 下記ダイアログが表示され ↓




↑ ダークフレーム(ダークノイズ成分他を含んだもの) 

解説

上記のように、予め撮影/保存しておいた「ダークフレーム画像」を表示されたダイアログより表示/選択をし、「開く」をクリックします。

 なお、撮影(取得)方法につきましては、こちら(ダークフレーム→ダーク転送のみを選択して撮影)までどうぞ。




解説

上記が表示されます。ほとんどの場合、「標準処理」をお選び頂ければ問題有りません。


↓ すると、、、 ↓


ダークフレーム減算」処理での作例(M45:L画像のみ)


解説

以上で「ダークフレーム処理」は完了です。(画像の保存をお忘れなく。)

 初めの画像(当ページ最上位)に比べて、画像全体に無数に存在していた「細かな白い点」が消えていますね。これがダークフレーム処理の効果です。


撮影データ(M45)
 撮影システム  鏡筒TMB 115mmF7スーパーEDアポ鏡筒(直焦点)/ 架台:タカハシ EM200・Temma2Jr.
 使用CCDカメラモデル  SBIG製「ST-4000XCM・ABG」+「AO-8・アダプティヴオプティクス
 露出時間
下記にて「L画像」を抽出。オリジナル画像(フルカラー画像)としての露出は10分、上記はその「L画像」部分のみ。
 撮影地/撮影者  京都府亀岡市/弊社スタッフ(T.坂田)
 特殊処理  CCDOPSソフトにて「ワンショット・カラー画像」より「L画像」のみを抽出 ↑ ↑ ↑


さて、如何でございましょうか?このSBIG社製冷却CCDカメラ専用の純正制御ソフトウエア「CCDOPS・日本語版」はただ単純な「制御ソフト」では留まらず、その取得された画像に対しての「処理」や「分析」等を助ける事ができる数々のコマンドを収録しています。(詳しくはお手元の「CCDOPS 機能一覧取扱い説明書」をご参照下さいませ。)



コマンドアクセス:
「CCDOPSソフトウエア(Ver5.47J)」「ユーティリティ」「ダークフレーム処理」
コマンドの詳細:
「CCDOPS Ver5.47J」機能一覧取扱い説明書の「30ページ」に各パラメータについての解説がございます。





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SBIGJapan(国際光器/株式会社マゼラン)



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