CCDOPS（SBIG社製CCDカメラ標準制御ソフト）機能・クローズアップ
＜「プラネットマスター＞　→　CCDOPS・Ver5.47Jソフト機能一覧取り説14ページに掲載



プラネットマスター（Planet Master)とは、、、
ズバリ名の通りの「プラネット（惑星）」専用に撮影するためのコマンド。その内容とは「自動的に連続撮影」を継続しながら写りの良い画像のみを「判別係数（スレッショルド）」に照らし合わせ、当てはまった画像のみを自動的に保存してゆくという、こちらも画期的な特殊撮影法の一つ。
このコマンドの有用性はその名の通りに「目的の惑星の、その撮影日のベストショットをもらさず取得する」という利用方法で非常に高い有用性を発揮します。このコマンドはもともと「サードパティ製」の有用ソフトウエアであったものを、SBIG社のソフトウエアチームが総力を結集してCCDOPSソフトウエアの特殊コマンドとしてビルドインしたものです。


対応機種：　

SBIG社製の一部を除く全てのCCDカメラ機種。（非対応：ST-4／ST-V／SG-4など。）
　※2012年2月現在、ST-8300/ST-X/ST-iシリーズは英語版での対応となります。
　（コマンドの配置／系列は英語版でも下記と同様です。）

必要パーツ：　

上記各種「CCDカメラ」一式・CCDOPSソフトウエア（Ver5.47J）

準備が必要なもの：　

各種CCDカメラのセットアップ（パソコンへの通信確立、温度設定など撮影準備のすべて）・望遠鏡のセットアップ（全般）などなど、本番撮影の準備全般。



それでは実際の撮影方法について触れてゆきましょう！

↓　通信確立後、以下のコマンドを実行します　↓



↓　次に以下のパラメータを設定します　↓



露出時間：　
撮影時間を単位「秒」で指定します。
画像サイズ：　
撮影を行なう「CCD素子のエリア」を指定。ハーフサイズ＝50％の面積を使用。
FOM評価方法：　
撮影してゆく画像を選別する為の評価の方法を指定。「最もシャープ」 or「最も高輝度」より選択します。（その時の状況でお使い分け頂けます。）
スレッショルド：　
評価する為の「判別係数」。このパラメータの決定には予めこのコマンドで試写を行ない、その時の標準的な数値を把握（詳細は下記）して設定するか、「1.00（デフォルト）」で全ての撮影画像を保存する設定のいづれかを選択します。
ファイル/フォルダ：　
ボタンクリックで「フォルダの作成場所」と「ファイル名」を指定します。
画像タイプ：　
撮影する画像のファイル形式を選択。「FITS」や「TIFF」なども選択可能。

↓　次に「ファイル／フォルダ名」をクリック　↓



解説

上記では「デスクトップ」に「Saturn_20100412」というフォルダを作成、ファイル名も同様の名称にて設定。（末尾の001は自動割り振り文字となります。）


↓　「保存」をクリックすると　↓



解説

以上にて指定選択した結果が上記となります。内容を確認の上、変更がないかを確認します。


↓　「OK」をクリックすると　↓



解説

撮影を開始します。まずは「ダークフレーム」から、続いて「ライトフレーム」を撮影。CCD素子温度が一定ならば「ダークフレーム」は一枚のみの撮影となり、以後自動的に再利用を行ないます。なお、「ダークフレーム」の撮影については、通常の「撮像コマンド」のパラメータ設定が引き継がれます。




解説

次々と撮影がこなされ、自動的に画像の保存も行なわれてゆきます。なお、画面の左側が最新のフレーム、右側が今までのベストショットとなります。ちなみに「一時停止」ボタンで中断、「終了」でコマンドを完了、「スレッショルド設定（性能指数：現在／最高値）」で同値を再設定可能です。


↓　撮影を終了しました　↓



解説

上記が今回のベストショットです。念のために別名で保存しておきます。後は画像処理で細かな調整を施し、作品として仕上げましょう。


↓　それでは今回の撮影画像を確認しましょう　↓



解説

デスクトップ上に「Saturn_20100412」という名前のフォルダが有るはずです。これをダブルクリックします。


↓　すると　↓



解説

「Saturn_20100412」という名前ははじめに指定した「ファイル名」でその後の「0xx」は撮影コマ数を示す自動割り振り番号です。ちなみに「Saturn_20100412_Best」はコマンド終了後に最も写りの良い画像として判別され、画面に表示されていたファイルを改めて名前を付けて保存したものです。


以上にて「プラネットマスター」の解説は終了です。このコマンドを使って、是非「惑星マスター（マイスター）」を目指してみて下さい！



コマンドアクセス：
 「CCDOPSソフトウエア（Ver5.47J）」→「カメラ」→「プラネットマスター」
コマンドの詳細：
 「CCDOPS Ver5.47J」機能一覧取扱い説明書の「14ページ」に掲載がございます。





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