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NEW! AO-8の日本国内ファーストライト後の解説ページはこちらです!
この「AO-8」はAO-Lと似ています。若干の小さな光学面とわずかに異なるモーター制御部分はございますが、基本的にAO-Lのミニチュアバージョンです。また、AO-L同様にAO-8は「ミラー」ではなく、光に透明な光学エレメントを使用してます。また、電源の供給や基本制御はすべてカメラの「12C端子」を使って行ないます。
AO-8 ADAPTIVE OPTICS SYSTEM
最新の「AO-8」は、大型STLカメラ専用のAO-Lと同様に、SBIGカメラユーザーの皆様にご自分の撮影機材で得られる最大限の解像度を発揮させるための第2世代アダプテアィブ装置です。AO-Lは約半年納品しており、数多くのST-Lユーザーが調子よく使っておられます。AO-8は、ST-7/8/9/10/2000シリースUSBカメラ専用の多少小さな装置です。AO-8の電源供給とコマンド指令はすべてカメラにつなぐケーブル経由で得ており、他の外部ケーブルや電源は不要です。AO-L及びAO-8は他のカメラ周辺機、例えばカラーフィルターホイールなど、と対応できるため、それらの制御用のジャックが本体に付いています。SBIG製のAO装置ファミリーは、大気による映像のずれを減らし、風による振動と赤道儀が発生するピリオディックエラーをなくすことにより、CCDイメージングに目覚ましい貢献を果たしております。最近の最高品質を誇るCCD映像の多くは、SBIGが提供するこのAOテクノロジーが使われています。
TIP-TILT HIGH SPEED GUIDING
星像を安定させ、解像度を向上させるSBIGのAO装置は、STシリーズUSBカメラに付属しているセルフガイド用のガイドチップを採用します。最新AO装置の2点は、大気のローオーダー揺れやオートガイダーやドライブコントローラーが十分に早めに反応できない赤道儀のエラー、数による振動や他の不規則なエラを訂正するために、透明両面平行している特殊「ティップ・ティルト」メカニズムにマウントされているガラスプレートを使用しています。AOはガイド星を見ているガイドチップ(又はリモートガイドヘッド内のガイドチップを通じて、1秒に最大10回ものガイド修正をし、露光中の映像をしっかりとロックします。当AOシステムは、修正後の星の位置を確認してからさらに次に修正を行う「クローズループ」装置です。この方式により、露光時間を関係せずに露光中のAOは常に小さな、迅速な且つ高精度な修正を行います。この性能を可能にするのは、ガイドチップはAO装置の後ろにあるからですーそのガイドチップは、各修正後の結果で正確に測れるからです。以前のAO-7には、ナロ−バンドフィルター使用時、ガイド星の光がフィルター越しで減光されたことがあって、場合により、ガイド星の選択幅が狭くなることがありました。しかし、最新版のAO装置と最新カメラ周辺機はこの問題を解決します。なぜなら、AO-8はリモートガイドCCDヘッドと完全対応であって、この組み合わせはオフアキスガイダーやガイド鏡に挿入すれば、撮影に使用中のフィルターを問わず、AO装置の利点をフルに活用できます。
最新AOのもう1つの利点は、薄型設計によるバックフォーカスの少なさです。以前のAO-7は、約90mmのバックフォーカスが要しました、そして、CCDカメラヘッドが光路に対して直角となりました。AO-8なら、たった51mm程度のバックフォーカス(→ 各種機器に接続した場合の総合計バックフォーカス量一覧はこちら)を要求して、そのカメラヘッドがまっすぐに光路に直面します。(→ 各機器との接続図はこちらよりご覧下さい。)
もう1つの利点は、AOに使用されている高い透過率を持つ光学エレメントの移動料の余裕です。AO-8の修正可能の移動料は約+ / - 40画素です。1画素に付き1秒角の要領でイメージングをする場合、、これほどの修正可能な移動料は赤道儀の最大+/-40秒のピリオディックモーションをキャンセルできるということです。もちろん、殆どの赤道儀、特にPEC使用の赤道儀には、これほどのピリオディックエラーはありませんので、赤道儀のガイド修正なしでも、AO-8だけで長時間露光が可能になります。尚、AO-8使用のガイディングは、赤道儀にガイド指令を送るより、はるかに高精度でガイディングができます。作動中のAO-8の光学エレメントは、ガイド移動量問わずに、映像に回転や周辺ピンぼけのような悪影響を与えずに、露光の最後まで修正を忠実に行います。露光中ピリオディックモーションや極軸合わせによるすこしずつ流れていくようなエラーがあっても、AO-8は、赤道儀を制御しなくても、ガイド星を元の場所へ厳密に固定します。このより広い移動量は、赤道儀のキャリブレーションを必要とする移動量の少ないAO-7よりのもういつの強点です。
最後に、AO-8は、すべてのダブルチップ方式USB対応ST-7/8/9/10/2000カメラへ簡単に取り付けできます。また、オフアキスガイダーをCCDカメラとAO-8の間に取り付けをすれば、ガイドチップが搭載されていないST-7/8/9/10/2000の「i」カメラにリモートガイドヘッドを併用すれば、AO-8は使用できます。(但し、「i」カメラ使用の場合は、AO-8にリモートガイドヘッドと別のガイド鏡との併用はできません。) |
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左記載の画像は「AO装置」ありとなしの撮影結果です。明るい方の恒星は約14.7等級で、暗い方が約15.7等級です。離角は「3.7秒角」です。
このそれぞれの画像は同じ夜に撮影した15分の露光です。(50cmF8.3・リッチークレチアン鏡筒、架台はソフトウエアビスク社製「パラマウント赤道儀」を使用)。AO装置使用の画像では、各恒星がより明るく、それぞれの恒星がよりはっきりと分離されて事が分かります。
この時、AO装置を使用する事により、約30%もの「光束結束力」がアップした結果となりました。(左上のグラフをご参照下さい。)
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なお、「AO-8」をご検討の上で、以下の要点につきまして、ご注意下さいませ。
1.
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AO-8は、USB対応のSBIG社製カメラのみ使用でき、旧型パラレルポート仕様のカメラには使用できません。なお、対応のCCDカメラ機種とのダイレクトな取付け(CFW-8Aなどを介さず)の場合には、一切の別売品は必要ありません。 |
対応機種:ST-7XE・XME/ST-8XE・XME/ST-9XE/ST-10XE・XME/ST-2000XM・XCM/ST-4000XCM
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2.
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AO-8は、CFW-8A※/CFW-9/CFW-10と同時にご使用頂けます。(※別売のアダプタープレートが必要。)CFW-9については、同アダプタープレートを併用する事で、取り付けがより効率的に行えるようになります。(非併用でも取り付けは可能。)CFW-10については、アダプタープレートは必要ございません。 |
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